修理カルテ

OMEGA

● スピードマスター オートマティックデイト3513.30 Cal.1152

N市 H様からのご依頼品
言わずと知れた超人気モデルです。 銅色のムーブがきれいなモデルです。

1988年に誕生したのが現行のオートマチックモデルとなります。
プロフェッショナルに比べやや小振りなスタイルは、男性だけでなく女性にも人気があり、視認性を重視した文字盤デザインと、操作性に優れた機能を搭載していることで、実用性の高い時計として根強い人気を誇っています。

今回は定期オーバーホールということでご依頼頂きました。

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OMEGA スピマス オートマティック修理開始です。
動作(時計・ストップウォッチ)は問題無さそうですが・・・

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裏蓋を開けたところです。
油粕などもなくキレイのようですね。。。

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ローター・自動巻機構を外した画像です。 さすがクロノグラフ細かな部品が沢山・・・

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ケースからムーブメントを外します。
文字盤の見易さ圧巻です。 同じシルバー色にしてこの視認性!

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先ずは各針と文字盤を外します。 とても細かい作業ですので、大変気を遣います。

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全分解画像です。
クロノグラフ機構があるぶん部品数は多いですね。 1つ1つ超音波洗浄+手洗いします。

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香箱(ゼンマイ)もキレイになりました。 香箱洗浄+注油は分解掃除(オーバーホール)の肝です。

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ムーブメントの組上げの前にリューズ周りを組立てます。

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ムーブメントの組上げ画像です。
スピードマスターのムーブメントは複雑ですね。 時間とストップウォッチで分かれ
ていて、地板が2枚あります。

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ベースになるムーブメントの上(文字盤側からすると下)にクロノグラフ機構が
配置されています。 ベースムーブよりも複雑で組上げに時間が掛かります。

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文字盤側の組上げに移ります。
日車を乗せる『受板』があります。ベースムーブ・クロノグラフ・デイト機構と3階建
てになっています。

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ケースの洗浄・磨きに入ります。

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いくらキレイでもココには汚れが付きますね。
錆びや不具合の原因になることもあるので、この機会にしっかり洗浄しておきます。

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『針付け』です。
最も気を遣うところですね。針数も多く、位置や針同士の関係も見ながらセットしていきます。

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当店ではこの状態でローターを組み込みます。ローターは自重で回転しますので、
『軸』に余分ば力が掛からないようにするため最後に取り付けます。
これで完成です。