修理カルテ
SEIKO
● KING SEIKO VANAC SPECIAL5246-6030
K様からのご依頼品です。
1972年製の希少価値の高いモデルです。
グランドセイコーにも劣らない52系KSは非常に良いムーブメントですね。 同タイプ56系と比較してもコストのかかっているムーブと言われています。
カットガラスのキズが激しく、風防交換と共にオーバーホールのご依頼です。
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事前に聞いていましたが、確かに風防(カットガラス)に激しいキズがありますね。 ご依頼主様のお父様のものということですが、今回はカットガラスを自作のカーブガラスに交換します。
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諏訪のGS、亀戸のKSと言われた時代の名機52ムーブメントは良いですね。 噂通りコストのかかったムーブと言えます。
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ケースを分解です。
防水リングやスペーサーなど多くの部品によって構成されています。 これら部品ひとつひとつに洗浄・磨きを施します。
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香箱内はやはりカラカラです。
年数も経ていますのでしっかりと洗浄・注油をします。
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ムーブメントの全分解画像です。
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ムーブメントの組上げ連続画像です。
このころのSEIKO製品は組上げ易さにも定評がありますね。
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文字盤側の組上げ連続画像です。
日送り部分もしっかり出来ています。
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針付けです。
ここが1番神経を使います。
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風防ガラスの交換に移ります。
今回はカットガラスをやめてカーブガラスへと交換します。 カーブガラスは針(秒針)の高さに合わせて自作しました。
(右上画像参照)
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ケース洗浄・磨きも終わり、外装・裏蓋・リューズ頭もキレイになりました。 裏蓋パッキンも交換しておきます。
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きれいになったケースにムーブメントを入れます。
組上げ中にローター芯に無理が掛からないよう、この時にローター本体を装着します。
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だいぶイメージが変わりましたね。
依頼主様は私の2つ先輩ですが、このスタイルでしたら、気兼ねなくご使用になれると思います。
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修理完了です。
ブレスも交換して、良い感じになりました。
父上様より譲り受けて是非ご使用になって下さい。
ありがとうございました。